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my agnes b. story
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interview

松浦 りょう

俳優

私を変えた映画の世界
感情という魔物と向き合うこと

モデルから俳優へと活動の幅を広げ、2023年1月に独立を発表した松浦りょう。演じることを通して向き合う自身のコンプレックスや性質、それらを克服するための思考法や人との向き合い方について。彼女がまるで取り憑かれたかのように役に入り込むその理由は、自身が生きやすくなるためのひとつの手段でもあった。


―今回は、アニエスベーのアイテムを取り入れた素の自分に近いスタイリングと、自分とは少し距離のあるスタイリングの2ルックを着ていただきました。ジャケットにジャージのスカートは斬新な組み合わせですね。

どこでも寝転がれるような格好をするのが好きです。気持ち的に着ていて楽で、飾らない服。普段はボロボロのTシャツやジャージ、今日も小学生の頃に買ってもらったデニムを穿いて来たんですけど、古着の抜け感というか、緩いファッションが自分に合うなと思います。それは多分母親の影響で、小さい頃から古着を着させられていたみたいで。古着を着ていると自分のあるべき姿というか、元の姿だったように感じます。ジャケットはかっちりした印象ですが、今回選んだアニエスベーのジャケットは麻でできているので、ゆったりカジュアルに着こなせるのがいいですね。

―もうひとつは、鮮やかな水色のノースリーブにタイトスカート。シンプルですが一瞬で人を惹きつけるようなコーディネートです。

私、ウォン・カーウァイの『恋する惑星』という作品を見たときに本当に一目惚れのように心を打たれて。いつかこの世界に入ってみたい!と思ったんです。このスタイリングはフェイ役を演じるアーティスト、フェイ・ウォンの『チャン・ヨウ』という私の大好きなCDジャケットのビジュアルのイメージに近付けてスタイリングを組んで頂きました。私にとって彼女はずっと憧れの存在だったので、小さな夢が叶った感覚で本当に嬉しいです。自分とは少し距離があるという意味でいうと、タートルネックやタイトスカートのような、女性らしいアイテムはあまり持っていません。昔からメンズライクなスタイルが好きなので、サイズ感もゆったりしたものを選ぶことが多いです。でも最近はちょっとだけ女性らしさも入れたいなと思って、タイトスカートも今日のようなスタイリングだと可愛くて、素敵だなと思いました。

―2014年から俳優を始められていますが、これまでに経験したことがない感情や、思い出したくないほどの気持ちを引き出さなくてはいけないこともあると思います。普段から、感情をコントロールする意識を持っていますか?

私はすごく感情豊かな人間で、私生活では感情のリミッターを外すようにしています。それがお芝居に対して生かされるからという意味ではなくて、ストレスを溜めることがすごく苦手なので、もちろん人を選びますが、自分の信頼している人に対しては、思ったことは基本的に何でも口にしていて。それこそ昔は、自分の思ったエネルギーのまま表に出していたので、反抗期もすごかったし、人をたくさん傷つけてきたと思います。でも、いまは言葉を選び、自分の気持ちをしっかり伝えるようにしています。自分の感情を絶対にゼロにはしない。これまでの人生で培ってきた感情の蓄積でお芝居の引き出しがあると思うので、そういう点では感情豊かな人間でよかったなと思います。

―エネルギーを出す難しさの反動で、感情を溜め込んでいた時期もありましたか?

ありました。究極の不器用なので、過剰なストレスを感じた時は、全くコミュニケーションが取れなくなってしまうこともありました。自分のエネルギーをコントロールできないし、頭が真っ白になってしまい、場合によっては話すことさえできなくなる。
俳優のお仕事は、私にとってとてもバランスが取れていると思います。お芝居って、役を通さなくてはいけないのですごく繊細な作業ではあるんですけど、お芝居を通して自分の培ってきた感情を表現できると、自己肯定感にも繋がるというか。私には合っているし、好きだなと思います。

―今年の初めには独立されていますよね。何か大きなきっかけがあったのでしょうか。

私自身、事務所を辞めるなんて思ってもいなかったんですけど、去年の10月に釜山国際映画祭に行ったんです。それまでは映画祭って楽しいお祭りのようなものだと思っていたんですけど、それだけじゃなくて。映画関係者しかいない貴重な集まりだからこそ、映画の宣伝はもちろん、そういう場でしか出会えない人との出会いもある。私は何の準備もせずに行って、英語も話せなくて。映画祭がどういう場所かということすら知らなかったんだって、後悔したんです。それが大きなきっかけで、いまのうちに自分でゼロからやることを経験するために独立しました。

―実際フリーランスで半年過ごしてみて、どうですか?

難しいことだらけです。フリーランスだと信用問題でできないことがあったり、責任の重さとか、知らなかった事情がたくさんあって。いままでの何百倍も人に対して感謝できるようになりました。その一方で、直接お仕事をいただけることがこれまで以上に嬉しくて、ピュアな気持ちになれている気もします。

―今後、俳優として表現の幅を広げていくときに、自分に課している課題や目標はありますか?

映画が大好きなので、たくさん映画に出たいというのはあるんですけど、それ以上に、身を削って、誠心誠意向き合える役や作品に出会いたいなと思います。ひとつひとつ大事に、我が子のように愛せる作品に出会い、育てていきたい。

―蓄積された感情たちが、映画として形に残っていくのが楽しみですね。

はい、本当にそう思います。私は特に不器用なので、いろんな役を同時にということは今後も難しいというか、できないと思うので、ひとつひとつ大事に向き合いたいなと思います。

PROFILE.

松浦 りょう俳優

徳島県出身。2014年に映画『渇き。』でデビュー。2019年に大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」に出演し、2020年には映画『眠る虫』で初主演を務め、MOOSIC LAB2019長編部門グランプリを獲得。2021年には映画『となりの井戸』LIKE YOUで主演を務める。第27回釜山国際映画祭のキム・ジソク賞にノミネートされた、2023年公開の映画『DECEMBER』では17歳で殺人を犯し懲役20年を言い渡された加害者少女役で出演している。

Photography: Shota Kono,
Styling: Tatsuya Yoshida,
Hair & Make-up: Yoko Hirakawa,
Interview: Rei Sakai

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