Vol.2

TAISEI KIDO

Actor

SPECIAL INTERVIEW

様々な舞台で活躍の幅を広げる木戸大聖さん。
彼が大切にしている好きなこと、そして“これから”について。

イルミネーションの
“異世界感”が好き

―――クリスマスの時期、街を彩るイルミネーションが好きだという。その魅力とは何なのだろうか。
子どもの頃は毎年家族と過ごしていましたが、学生になると街のイルミネーションを友達と見に行ったりしていました。なかでも、渋谷公園通りから代々木公園のケヤキ並木まで続く『青の洞窟』が好き。道の両脇の木が青一色に灯されて、本当に洞窟みたいなんです。イルミネーションって、見慣れた街の雰囲気が一変する、あの “異世界感” がいいですよね。夢の中みたいで、気分が高揚します。

イルミネーションの
“異世界感”が好き

渋いジャケットが似合う、
大人の男になりたい

―――学生時代、友人と古着屋をめぐるうちにファッションにのめり込むようになったという。アニエスベーとの初のコラボレーションとなる今回、2023秋冬コレクションを纏った。
これまでストリート系の服をよく着ていたのですが、もう27歳だし、フォーマルな場所にも合うような、渋めなジャケットが似合う大人の男になりたいなと。外見に対して幼いと言われることがあるので、それに抵抗したいっていうのもあるのかもしれないですね。紫のセットアップでは、ジャケットの下にオレンジと黄色のカーディガンを重ねるという発想に驚きました。“かっちりとしたセットアップでも、こうやって遊び心を足すことができるんだ！” って、新しい発見でした。

日常のいろんなことを
忘れられる、映画館が好き

―――新鋭の俳優として飛ぶ鳥を落とす勢いだが、今でもよく、仕事の合間を縫っては映画館に足を運ぶという。
あの高揚感や没入感って、映画館ならではだと思います。席について予告編が始まったときのわくわく感って特別だし、本編が始まれば映像や音に包まれて作品の世界に入り込める。僕にとって、日常のいろんなことを忘れられる本当に大切な時間だし、そんな時間を届けられるようになりたいです。映画は一人で行く派なんですが、必ず飲み物とポップコーンは買うようにしています。映画館では仕事モードにならないように、いつまでも娯楽として楽しむ気持ちを忘れたくないなって。

人生No.1映画は『レオン』

―――映画を愛する彼が、人生でナンバーワンの作品として挙げるのがリュック・ベッソン監督作品『レオン』（1995）だ。
もちろん映画の内容もすばらしいのですが、とにかく、ナタリー・ポートマンの衝撃ですよね。殺し屋から教えを受ける少女マチルダの役をたった13歳で演じていて。その年で僕には絶対にできないですし、“人生2回目かな” って本気で思いました。いまだにこれを超えてくる衝撃って無いかもしれない。これまで何度も観ていますが、いつ観ても刺激をもらえる作品です。

目標はあえて決めず
“想像の外”へ

―――さまざまな役柄に挑み続ける彼だが、さらなる高みを目指すため、あえて目標は設定していない。
昨年から今年にかけて、自分では想像もつかないような作品や役柄にチャレンジさせてもらう機会がたくさんありました。その時々でみなさんからいろんな感想をもらい、新しい自分を発見することができたんです。だから目標を決めて逆算して動いていくというより、今はたとえその先に何があるかわからなくても、自分の想像の外へ行ってみたいという気持ちが強いです。

息抜きは
俳優仲間とのゴルフ

―――「もっと役者として忙しくなりたい」と意気込む彼が、“息抜きの時間” と話すのが、俳優仲間や友人とするゴルフだ。
3年くらい前からゴルフにハマっていて、よく役者仲間や先輩方とコースを回っています。役者の人たちと言っても、ゴルフ場でするのはほとんど仕事以外の話。日常から離れられる時間だからリフレッシュできるし、映画館で観る映画と同じように娯楽として楽しめています。ゴルフ場ではみんなプレーに集中しているので、撮影現場とはまた違った形で距離が縮まるのも嬉しいです。

1996年、福岡県生まれ。俳優。
2017年、ドラマ『僕たちがやりました』で俳優デビュー。2018年からはNHK BSプレミアム『おとうさんといっしょ』に3年間レギュラー出演。映画、舞台、ドラマと幅広い活動を続ける中、2022年11月に配信が開始されたNetflix『First Love 初恋』で並木晴道（演：佐藤健）の若き頃を演じ、脚光を浴びる。2023年は舞台『Shakespeare’s R&J』、映画『先生! 口裂け女です!』、ドラマ『ゆりあ先生の赤い糸』などに出演。